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- 出版社/メーカー: エフアンドシー
- 発売日: 2002/04/26
- メディア: CD-ROM
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夏だから崩したいゲーム第一弾。
大評判なのが分かる出来。しかし伝奇モノというのは「民俗学」「渡来人に見せかけた人外」「唯識論関係の魔術」「メイド」あたりは必須要素なんだろうか。理屈臭いのは嫌いじゃなくむしろ好きな部類に入るのだが、いかんせん張り巡らせた伏線が回収しきれなくてグデグデになったように見えるのが悲しい。平行世界と時間軸ぐっちゃぐちゃだからもう何が何だか。
まあその分を補って余りあるせいでむしろどこかから黄金色に迸り出るほどの魅力を持っているのがキャラクター陣です。一人の例外も無くってどんなフェチ魂だよ。
正直この作品だけで私の心の中の理想的キャラクターアーキタイプが二三書き換わりました。イラストとキャラクター造形が一部の狂いも無く合致した天上の美を織り上げてるよこいつら。
- 和泉
いや、彼女は悪くないんだ。彼女は悪くないんだが展開的にどうしても後味が悪いんだ!だって完全に花梨ルートのバッドエンドじゃないかこれ!
- 花梨
ダダダダ甘い。
「ストロベリィ臭くてモニタの前で赤面しそうな初体験&その後のいちゃつき」でトップだったClover Heartsを第二宇宙速度でぶっこ抜いて次の銀河系へ、目指せ次なるユートピア。そしてそのまま戻ってくるな。コトの最中に睦言を繰りあうだけならまだしも翌日になってそれをネタにいちゃいちゃしやがってチクショウ。
恋愛劇として最上の展開を見せるこのルートにおいて私は「幼馴染ツンデレ」の様式美の極みの一つ(ツン弱すぎるけど)を目の当たりにし、ある種の悟りすら開けそうな気概に陥っていたのであるが、数十分後にそれすら蹴落とすだけの戦略核が私のパラダイムを焦土と化した。
- 雪
聞いてくれ、言い訳にしか聞こえないかもしれないが聞いてくれ!私にメイド属性は無かったんだ!自分のことを名前で呼ぶ女は基本的に好きじゃなかったんだ!なのに!それなのにッ!
この完全無欠のご奉仕精神に凝り固まった無制限の甘やかしに加え、何気にたまに甘えてきた時の破壊力が甚大すぎるという二面性に耐え切れず、花梨が泣いて縋るのを振り捨てて永遠の世界へ旅立つわそりゃ。うおー他者を拒絶するダメな世界がここに顕現。無償の愛とはかくも人をダメにするのか。
そんなこんなで終わりのクロニクルから先に接した私はSfにしか見えなくて困ったものだが、気付けばベタ惚れに。は、男って結局都合の良い女が好きなのか。
冷静な目で見ると後半は主人公が完全に発狂しちゃったとしか思えないんだけど、でもまあいいか、当人が幸せなら構わないさ。
- アリス・マリア
ロリ、ロリぃ(虎眼先生の種、種ぇの発音で)。本筋に全然関係ないなお前ら!(笑)
- 那波
物語の根幹を担当する登場人物、なのだが、そのおかげで酔歩する男じみたメビウスリング状態のシナリオのとばっちりをモロに食らって感情移入する機会を見失った。あうあー。
ラストのめでたしめでたしはマブラヴぽくて良かった。ちゃんと複雑じゃない現実に戻ってこれたという意味も含めてだが。
- 鈴蘭
ふたばとかで話題だったわはーってこいつのことだったのかー。
まあそれはそれとして人間として節操を持てや主人公。いくらなんでもギリギリどころじゃなくアウトだろう。無茶しやがって(敬礼)。
評価はS。シナリオに燃える要素があれば完璧だったのに。あるいはもう少し分かりやすければ。