学校を出よう!―Escape from The School (電撃文庫)

学校を出よう!―Escape from The School (電撃文庫)

近所の図書館がラノベの品揃えがよかったので三巻まで借りて読んでみたり。
谷川流は長編シリーズものの二巻以降で真価を発揮するタイプですね。
というか、傾向の問題なのかもしれないけど、扱ってる題材が現状かなりの部分ハルヒと同じ。憂鬱と陰謀を読んでる気分だった。
ハルヒのSF的構成が好きならオススメだと思われる。


何気に一行目でネタバレをかましていたクビキリサイクルから進化を遂げ、帯でネタバレをかましている今回。
そして毎度の如く推理小説の皮を被ろうとしてもう途中で諦めたかのような斬新といえば聞こえは良い展開。
今度の病院坂一族は個性が弱かったねえ。それが薄味の原因の一端だ。


番組ではほとんど触れられなかったギアスの力の原理について色々語ってくれている今作。「人間の精神にしか作用しない」理由とかは結構面白い。
ナナリー生還の裏側とかも今後描かれていくのであれば期待ですね。


一章平均12ページとか極短編集ですねコノヤロウ!
しかもこんな嘘予告もいいところなシーン継ぎ接ぎなのに作品中最強レベルの新規人材が四人くらい出てきてるとかチクショウ!面白すぎる!
こんな出鱈目な構成なのに一冊で一年近く経過してるとか、今までに無い超ハイスピードなテンポ。でもこれで作品として成立するのはバックグラウンドが強固だからですよねー。