延べで60回は叩き殺した。
乱数保存がされていては事だと途中で気付き、面倒でも外に出て宿屋で二週間経過するのを待ち、復活直後にまた叩き殺すことにした。
ゲーム時間内であっさり一年が経過した。
手元にはハズレドロップの牙が10数本溜まっている。もうアレに関してはsoldoutを気にする必要は無くなった。その代わりに火力増強による時間短縮のためにまとめ買いしていたアクセラ3がsoldoutになった。どんだけだ。
ちょっとメンバーを変えてみたら牙すら落とさなくなったこともあったので、どうやら乱数保存はされていないらしいと考え再びソフトリセットでセーブ地点からやり直す方法に戻した。
そして今日も寝る前に一回か二回はチャレンジしておこうと思ってDSのスイッチを入れた。徒労に終わることは既に当然。


最早相手の手札の全てが完封出来ることを知っている以上、あれだけの脅威を誇った強敵もただ単純作業で仕留められていくだけの雑事に過ぎない。
そう。この迷宮に既に「謎」は無い。この最後のアイテムを手に入れてしまえば、用意された出し物は全て底をつく。後は飽きたオモチャが辿る末路同様、暗い箱の中で朽ちるのを待つばかり。
そう思えば。まるでこのゲームが私から別れを惜しんでいてくれるかのような気すらした。
でもさ、気持ちはありがたいんだけどさ……ここまで思い通りにならないと正直逆にムカつくだけだから。ドロップアイテム狙い作業って。


その心さえ、こいつは読み取ったのかも知れない。
後ろを突いたわけでもないのに先制を取ったこと。こちらの攻撃手数を減らしてくる鬱陶しい混乱攻撃が飛んでこなかったこと。
そんな微かな予兆と共にその瞬間はやってきた。
ただの一度も咆哮を上げることなくその身を地面に横たえた巨体は、ようやくのように――――








火龍の逆鱗GETしましたゼ――――!!
つまりアイテム&モンスター図鑑コンプリートですゼ――――!!


あまりに嬉しくて明日早いのに思わず日記を書いてしまう私がここに。
長かった。いや本気でクソ長かった。他の二枚を手に入れてるとドロップ確率下がる、みたいに何らかの補正でもかかってるんじゃないかってくらい赤だけ全然落とさないんだもの。黄色と青は体感的にドロップ確率10%程度だったのに赤だけ1%くらい。酷いものです。途中で乱数保存とドロップ条件について真剣に疑ったわ。
ともあれこれにて本当にどっとはらい。ネタも出尽くしたことだし、急いで冒険譚をしたためなくては。
そしてパスワードで次なる世界樹の迷宮へ旅立つ準備もバッチリだ!個人的にはポケモン金銀みたく終盤付近でライバルとして無印パーティが出てくるという展開もさりげなく期待してはいるのだが!




ちなみに第二陣メンバーは全体攻撃能力を持った奴がいないため、最強武装補正と敵の強さが吊り合う第四層の回復の泉あたりで膠着状態に陥っております。

菊「もうアンタ斧やめて剣持ちなさい剣!!」
杉「えー、それだと先輩とかぶっちゃうじゃんー」
朝顔「それ以前にクリスさんのスキルが微妙なものばっかりなのも痛いですよね」
向日葵「皆さんが属性付き武器持ちだったから良かったですけど、やっぱりアルケミストの一人もいた方がいいのではぁー」
糸瓜「いやぁ、この流れだと毒縛り&千里眼持ちの人が来るとかそんなオチな気がする」

彼らがイワッペとガチでやりあえる日は来るのか。多分来ない。