Forest

Forest


胡蝶の見る夢


積みゲー47個目。
今度はこれ以上無いほどに文章力重視な作品。
森化した新宿を舞台に「物語」を出展として仕掛けられる不条理な状況「リドル」を、与えられたキャラクターの立ち位置に準じる「ギフト」と呼ばれる超能力を用いて切り抜けていく五人の男女。
能力者モノバトルというわけではなくどちらかと言えば映画「Cube」に近い。
完璧無比にセカイ系なこの世界観において、ある程度の原因は説明されても「原因の原因」までは説明されない(何であいつらあんなこと出来たのか、みたいな)。行間を読む力が相当必要になる。おかげで六割理解出来たか出来なかったかだが、戯言シリーズとかEver17とか飛翔デモンベインとかみたいな解釈でいいのかしら。
後半に行くに従って指数関数的に理解度が減少していく仕様。元ネタ知識に加えて哲学領域に足を突っ込んでいるから不勉強な私には荷が勝ちすぎる。
ただテーマである「物語」のあり方については一読み手として、そして未熟ながらも送り手として大きな感銘を受けざるを得ないという、そういう話で――――っていうか、説明すればするほどこんがらがるから「おぞましいほどに面白かった」という今の端的な気持ちを表すに留めておくことにしよう。
「ゲームであることに自覚的なゲーム」って近年増えたような。スゴロクでバッドエンドを何度か迎えないとキャラが解決法を見つけられないとことか。一昔前なら楽屋ネタと斬って捨てられたはずなのに。
元ネタ補完にちょと覗いてみた。
http://kaiho.main.jp/pukiwiki/pukiwiki.php?Forest


評価S-。俺がもっと博識で元ネタを全部網羅できたならSSSとかになっていたかもなぁ。