クロノベルト -あやかしびと&BulletButlers クロスオーバーディスク-

クロノベルト -あやかしびと&BulletButlers クロスオーバーディスク-

そんなわけで、クロスオーバー好きが高じて(かどうか知らんけど)自分のオリジナル作品同士のクロスオーバーを商業作品でやってのけるという荒業に出た東出祐一郎氏の最新作。
金曜日の夕方にちょっとだけ手を出すつもりが土日を費やして大満足しながらクリアしてました。
虎太郎先生がロシアに出張中になった「とある事情」っていうのは予算の都合ですか。この人のチートな実力を混沌都市で見てみたかったのに。
零奈さんが出番ないのも先生にくっついて行っちゃったからですね。


ちょっとずつ感想。


ルフレッドin神沢市編。
青空大活躍(爆笑)。
とにかく日常描写が面白くて敵わない。
何は無くともトーニャがまた動いて喋ってくれるだけでもう。長年オタクやっておりますが二次元のキャラに本気で惚れたのは何気にこの娘が最初だったりするので嬉しさが半端じゃありません。二番目はライダーですが。ZEROの方の。
んでアルフレッドと一緒に来た「謎の少女」のアホの子っぷりが何と言うかTRPGの持ちキャラ的な意味で非常に既視感を覚えて頭を抱えたり。世界移動時にバグったなー!(爆笑)
勿論さわやかな笑顔で堂々と女風呂をのぞきにかかる双七くんも忘れてはいけませんが。ゴルトロック公式にボンクラチューボー認定されるし。
そしてそんな中で「失ったもの」を取り戻すアルフレッドの奮闘に感動で殺される一編。評価としてはこちらが少々上か。


九鬼先生inオセロットシティ編。
マグダラ自重しろ、FとかAとかの意味で(笑)。
今までも結構そういうネタだらけだったけれどもまさかのところからの出展。びっくりしたわ。
九鬼先生無双の爽快さと、その復讐の結末、そして双七のことを何度と無く思い出しての回想が「本来の九鬼先生」とはどういうものだったのかというものを思わせられて胸に響く。
「先生らしさ」が最大限発揮されるのはクロノベルト編なのだけれども。
敢闘賞はどう考えてもコゼットですね。小説版といい出番ありすぎでしょう君は。そのおかげで他のキャラが印象薄いじゃないか。
そんな中でもガラさんの格好良さはガチ。


集大成たるクロノベルト編。
とにかく王道展開に次ぐ王道展開の嵐で一時たりとも中断する気にならない怒涛の勢い。
王道の邂逅から王道の打ちひしがれ方、王道の助っ人から王道の立ち直り方、そしてお約束の最終兵器に思わず爆笑した次第。
ああ、それは確かに神様だって殺せるわ!


――――結果としては「あやかしびとでもっと見たかった部分のおかわり」と「弾丸執事でもっと描かれるべきだった部分の掘り下げ」が組み合わさった文句なしの一品でした。
これで両作品の掘り下げは大まか終わったと思わないでもないけれども、もっと書ける部分があるはずなので凄く小説での展開を期待!会長が二年生のころの前会長のエピソードとかテックジャイアンで連載してた三本のまとめとか今回のロシア出張の顛末とか(笑)、八英雄時代のお話とか虎執事のその後とか(フェードアウト)