Fate/Zeroの物語的制約(ギアス) (ネタバレしかありませんので注意)


つまり「セイバー本気で涙目」状態だったのはそういう縛りがあったからなのか。


思い返してみるにいやはや全く、恐ろしくなってしまうほどの傑作だった。
上記縛りの反動で裏主人公ポジションを与えられたウェイバー&ライダーのやり取りだけで八割方の読書推進力を賄ってしまえたし、ラストバトルが非の打ち所の無いベストマッチ×3。特に固有時制御発動からの虚淵節マキシマムは文体自体にスタッカートが掛かっていて凄絶の一語。
ギルもなぁ。ああしてみると士郎も一手遅ければ負けていた可能性があったのか。ギル様泥を浴びてからうっかり度合いが加速したんじゃありませんか。


そして某所での微ネタバレに従ってキャラマテを紐解いてみるといた。最初に見たときは「誰だこいつ」と思っていたあのキャラがかッ!!




妖怪変化 京極堂トリビュート

妖怪変化 京極堂トリビュート

こち亀クロスオーバーの時もこんな気分を味わった覚えが。
個人的に目玉なのが西尾維新の「そっくり」。まさかこのキャラを持ち出してくるとは。どこかで「狐さんをこいつみたくしたかった」と書いていただけあって調理の仕方が抜群。第一印象が「京極堂シリーズっぽい文体だなあ」と思っていたから実際に真似ると違和感が全然無いのもまた良い。




人類は衰退しました 2 (ガガガ文庫)

人類は衰退しました 2 (ガガガ文庫)

ゾウの時間とネズミの時間実践編。怖ぇー!
もう一つはタイムループ。かなり読み進むまでどこで何が起きているのか分からない胡乱なお話。犬の正体が分かった時は酷い駄洒落だと思いつつ納得したり。
「物理法則には一応従っているのだけれども妖精のおかげでえらくファジー」な世界観で引き起こされるドタバタの数々。何とも、「流石は田中ロミオ」と言うしかないSF真骨頂。一巻の時のメルヘンワールドはどこいっちゃったんでしょうか。




みーくんの周りに集まってくる萌えキャラはもれなくヤンデレ属性完備なんですね。




とらドラ! (6) (電撃文庫 た 20-9)

とらドラ! (6) (電撃文庫 た 20-9)

切っつねぇぇぇぇええええ!!
どうやらみのりんにも何かしらの裏事情があるみたいでさらなる物語の加速が待っている予感。




ブギーポップ・クエスチョン 沈黙ピラミッド (電撃文庫)

ブギーポップ・クエスチョン 沈黙ピラミッド (電撃文庫)

随分久しぶりだなあと思っていたらほんの一年半ぶり程度だったみたいで意外と経っていないのね。話を先に進めるつもりは案の定無いみたいですけれども。あのデブはいつまで出てくるつもりなんだろう。
広告含めて緒方さんのロリ絵が満載で眼福でした。背表紙可愛いよ背表紙。




マブラヴオルタネイティブでは戦術機の描写が一番好きだった私としては読まないわけには行かない外伝。
新型機専用機量産期試作機現地改修型ーッ!!




スザク叙勲から中華連邦の介入まで。
アニメでは一瞬で終わってしまうために心理描写が薄くなってしまう部分や気づきにくい部分が浮き彫りにされているのが大きい。「命令」にこだわるスザクとか、あの強行任務の絶望度合いはアニメ版では意識出来ていなかった。
最強タッグ結成場面が含まれているので燃える燃える。




C3‐シーキューブ〈2〉 (電撃文庫)

C3‐シーキューブ〈2〉 (電撃文庫)

エログロに萌えを足して萌エグロという、何だか水中用モビルアーマーみたいなジャンルを開拓した作品第二弾ー。この問答無用のエロイベント連鎖には崇高さすら感じられる。
フィギュアマニアとかには「むしろ本望!!」とか言われそうな呪いの人形登場。話はスケールダウンしたけどこのくらいがちょうどいいと思う。




折角伏線が回収されてきたのに当麻が一回休みなのは残念ですが、その魂を受け継いだ一人の野郎が死ぬほど熱かったので無問題。何気にレベル差戦闘の結果ではシリーズ同列一位の功績では無いか!


本編ではスパイ物とかジョジョ五部を髣髴とさせる複数の能力者チームの激突、というどれだけ魔術サイド蔑ろにしたら気が済むんだでも格好良いからもっとやれ的展開が惜しみなく広大な学園都市を蹂躙して回る大規模戦闘。メインとなるグループが今まで出てきたキャラの再登場でやっと話が収束してくるか、と思えばさらに四倍くらい新キャラ出てきてどこまで行くのかこの物語。幕間のキャラシートが無かったら絶対に人物の数すら把握できなかったに違いない。
とりあえず結局どういう意味があったのか良く分からないまま退場してる一人が激哀れ。